ALSと青森で自由に生きる。

難病ALSになった30代女性が、地元青森県で自由に生きるための試行錯誤と実践を記す。制度等はあくまでも青森県の場合です。

はり

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どうも、もっちーです。

 

今日はALS界隈でたびたび話題になる「はり治療」のお話。

あくまでも私の体験談とそれを踏まえた一個人の考えです。

 

話はALSの確定診断を受けた直後のこと。

左手は不自由でしたが、足は前に出しにくいけどまだまだ一人で出歩けていた頃です。

職場で私の病気についてボスから全体に発信してもらったあと、一人の上司が声をかけてくれました。

一通り励ましの言葉をいただいて、最後にこんな事を教えてくれました。

 

《はりで難病が治ることもあるらしいよ。》

 

上司も人から聞いた話のようでしたが、なんでも東京の方で難病治療に長けた治療院があって、ALSも対応しているとか…

治療についてまだ何も知らなかった私はそんな素晴らしい話があるのか!と物凄く食いつきました。

上司はその後わざわざ調べて資料を届けてくれ、再び心を揺さぶる言葉をかけていきました。

《まだ若いんだからALSなんかに負けるには早いよ。何でもやってみないと!》

 

言って欲しかった言葉に涙しながら、頂いたはり治療の資料を見ると…

 

胡 散 臭 さ の 極 み

 

…。

……。

いや、でももしかしたら…。

先の上司の言葉が頭を駆け巡る。

何でもやってみるべきか…?

まだ動けるし一度くらいは良いか?

 

かなり前向きに考えて予約を取る直前までいったのですが、この直後に父が倒れてしまい、父のことと仕事で手一杯で東京まで治療に行くことは出来ませんでした。

 

 

1ヶ月後。

ふと、はり治療のことを思い出しました。

私はそもそも鍼灸をやったことがなかったので、どんなものか近場で試しに受けてみようと思いつきました。

行ってみたのは地元で有名な治療院。

とても気さくな先生にALSであることや上記の件を伝えると…

 

《さすがにはりでもALSは治せないな》

 

!!!

はっきり言ったことに衝撃を受けた。

続けて説明してくれたのは、

  • はりで病気そのものを治すのは難しい
  • 病気によって生じる痛みなどは改善出来るかもしれない
  • 西洋医学だけじゃなくて東洋医学も取り入れるのは病気と戦う上で何かヒントになるかも
  • 鍼灸と言ってもいろんな「やり方」ある

ということでした。

とりあえず酷く凝っていた首や肩にはりを打ってもらいながら、先の「難病を治す」治療院のことも考えてみましたが、どちらの話に納得したかは言うまでもない。

 

残念ながらそれ以来はり治療には行けていませんが、この件で巷に溢れる様々な「治療」(ALSに限らず癌とかも)には冷静に向き合うようになりました。

信じて取り組んでいる方にとっては希望でしょうし、効いてると思えば良くなることもありますから止めろとは言いません。

ただ、本当にそうであれば皆それで治っているはずだし、治療法として確立されているはずなんだよなーと。

私はそんなスタンスです。

 

 

へばまた。