ALSと青森で自由に生きる。

難病ALSになった30代女性が、地元青森県で自由に生きるための試行錯誤と実践を記す。制度等はあくまでも青森県の場合です。

構音障害→頭の体操

前髪ぱやぱやってかちゃくちゃねじゃ

(前髪が…あれ?訳せない)

 

今日は構音障害の話です。

そもそも構音障害とは言いたい言葉を正しく発音しにくい・出来ない状態のことです。

原因は発音に必要な喉や口の筋肉が弱くなったり、舌が萎縮して動かしにくくなるためで、他の部位の進行と同じように、だんだん進んで行きます。

 

他の患者さんのお話を聞くと、ラ行やカ行が言いにくいとか音が鼻に抜けるという現象から始まることが多いのかなと思います。

私はたくさん喋る仕事をしていたのですが、一息で喋れる文字数が減ったのと、いわゆる滑舌が悪くなったことでおかしいなと気付きました。

その後少しずつ鼻に抜ける音が目立つようになり、言いにくい音が増え、スムーズに音と音が繋がらない状態になりました。

 

《大前提》病歴と現状 - ALSと青森で自由に生きる。

この記事にチラッと書きましたが、一度だけ治験のエントリーをしました。

エントリー後に診察があり、実際に治験対象になるか判断してもらうのですが、残念ながらこの構音障害が引っかかり、治験に参加することは出来ませんでした。

はっきりと医師に言われて、他の人にも喋りが変だとわかる状態なのか…と思った記憶があります。

 

今はというと、慣れている人なら聞き取れるかなというレベル。

カ行とサ行がとても言いにくい!

あと口内の唾液の具合で調子がコロコロ変わります。

そして食後は口も舌も一生懸命動かした後なので、壊滅的に喋れなくなります。

たまに初対面なのにほぼ聞き取ってくれる人がいて、そんなときは嬉しくなってたくさん喋ってしまいます。

でもそろそろ文字盤なり口文字なり、次の段階に向けて準備しないといけないですね。

 

 

言いたいことが伝わりにくいけど、何とか伝えなければならないときは頭の中がフル回転です。

言い換えゲームです。

「きいろ」がダメなら「イエロー」

「よこになりたい」がダメなら「ねたい」

本当に頭の体操になります。

なかなか難しかったのは「かんきせん」

言い換える単語も思いつかず…

そんなときは!

眼力!!

言いながら目で訴えるのです!!!

 

 

最後に、私がALSになって早めに準備していなくて後悔していることをお話します。

それは声の保存です。

自分の声を保存していれば、この時代、テクノロジーフル活用で自分の声そっくりな合成音声を作ることが出来ます。

それを専用ソフトでパソコンなどのデバイスと連携させれば、いつまでも自分の声で喋ることが可能なわけです。

ALSなどの声を失う病気の患者だけではなく、今健康な方も何かがきっかけで声を失うことは有り得ます。

興味のある方は以下のサイトをご覧下さい。

 

 

へばまだのー。