ALSと青森で自由に生きる。

難病ALSになった30代女性が、地元青森県で自由に生きるための試行錯誤と実践を記す。制度等はあくまでも青森県の場合です。

車椅子と住宅の寸法

さみぃはんでなもやるきさね

(寒いから何もやる気がしない)

どうも、もっちーです。

 

 

バリアフリーマイホームが想像以上のスピードで出来ています。

進捗状況の画像を見ると、昨日は柱だけだったのに今日は壁ができ、と思ってたら次の日には屋根らしきものが…といった具合で、毎日の楽しみになっています。

職人さんたちに感謝です。

 

さて、我が家の設計が始まったころ、ハウスメーカーさんに教えてもらったのが『モジュール』というモノ。

それが一体何なのか?

バリアフリーや車椅子との関連は?

今日はそんなお話です。

 

モジュールとは?

そもそも建築におけるモジュールとは「基準になる寸法」のことです。

日常生活ではモノの寸法はセンチメートルとかミリメートルという単位を使っていますね。

建築でもミリメートルを使いますが、それ以外にも尺や寸などの日本に古くからある単位を使います。

例えば間取りで広さを表す○畳というもの…

一畳は三尺(910ミリ)×六尺(1820ミリ)です。

日本の住宅は多くの場合この寸法をベースにして作られています。

これを尺モジュールといいます。

部屋の広さも、出入り口の幅も、建具などにも尺モジュールは使用されています。

 

一般的な住宅なら尺モジュールで良かったんだけど…

家づくりを考え始めたころ頃、このような尺モジュールで書かれた図面を見たら、廊下などの幅が910と記載されていて、なんだ結構広くて車椅子楽勝じゃんと思っていたのですが…

実際モデルハウスに行ったら狭い。

私の車椅子そんな大きかった?と思ったのですが、そもそも910あるというのが間違いでした。

図面の寸法は柱の中心から柱の中心までが910ということであり、加えて壁や出入り口なら扉の部材も内側にあるため、実際の幅(有効幅)は10センチ以上小さいということでした。

廊下だと有効幅は78センチだそう。

車椅子のサイズはJIS規格で70センチ以下とは言うものの、仮に65センチの車椅子であればゆとりは左右に6.5センチなので、かなりギリギリ感がありますね。

普通に暮らすなら良いですが、残念なことに車椅子での生活が保障されている身としては尺モジュールでの設計はナシです。

 

メーターモジュールなら車椅子でもいける

そこで今建ててもらっているハウスメーカーさんが提案してくれたのがメーターモジュールです。

名前の通り、1メーター×1メーターの基準寸法で、こちらであれば廊下の有効幅も87センチと少し余裕ができます。

引き戸もメーターモジュールの製品なら、ぶつかるかもというあのヒヤヒヤ感が軽減されます。

というわけで、車椅子使用であればメーターモジュール採用が望ましいのかなと思います。

 

ただ弱点もあります。

最近はメーターモジュールでも作れるハウスメーカーも増えてはいるようですが、まだまだ尺モジュールがスタンダード。

そうなると、おわかりですね。

はい、割高になります。

そして建具の選択肢もちょっとだけ少ない。

ですので予想される介護の状態や、自走なら自分の生活や行動パターンを考慮し、必要な部分にだけ取り入れるという方法もアリかなと思います。

 

 

以上、車椅子と住宅の寸法のお話でした。

へば。